2025.04.19
MGC切符へ 2023年覇者「トップ取る」 招待選手・西研人さん(大阪ガス)

2月24日の大阪から約2カ月で長野を走る。その流れはパリ五輪代表選考会MGCの出場権を獲得した2年前と同じ。一昨年の覇者、西研人(大阪ガス)は「(大阪から長野へ)いい流れでいけた、いいイメージがある」と話す。
当初は夏の北海道を走り、冬に記録を狙う予定だった。長野が28年ロサンゼルス五輪代表選考会につながるMGCシリーズに加盟したことで計画を変更。早めにMGCにつながるレースを走ることが、その後が有利になると考えたからだ。
2年前は長野がMGC出場権に挑戦できる最後の大会だった。西は2度目のマラソンとなった大阪で自己記録を大幅に更新する2時間8分11秒をマーク。急きょ出場を決めた長野を2時間10分1秒で制し、2大会の平均タイムでMGC出場条件を満たした。
ただ、長野からMGCまでは約6カ月。マラソンを2度走った疲れを取ってMGCに向けて練習を再開したが、走り込み中心でスピードを磨く練習が不足した。MGCでは「他の選手と比べ、スピードに対する余裕度がなかった」。その反省から、夏をスピード強化に充てたい意向もあり、長野に目標を変えた。
今年2月の大阪は「昨季の走りや直前の感触から自己ベストを狙える」と感じていたが、2時間9分9秒の23位だった。
2年前は長野に向けて1人で練習。今年は大阪ガスから3人で出場するため、同じ練習でも一緒にやることで余裕を持てたという。「長野ではトップを取るのが一番の目標。その上でペースメーカーがつくる流れに乗り、結果的に2時間9分を切れたらいい」
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[にし・けんと] 京都・山城高2年時にサッカーから陸上に転向。筑波大では3年時に同大が26年ぶりに出場した箱根駅伝で1区(区間11位)を走った。自己ベストはマラソンが23年2月の大阪でマークした2時間8分11秒、1万メートルは28分15秒82、ハーフマラソンは1時間1分9秒。京都府出身。26歳。
(信濃毎日新聞)
2年ぶりの長野で2度目の優勝を狙う西研人